2011年3月27日日曜日

ラストスパート

えー,いろいろな理由により最近更新が滞ってました。いろいろな理由は別に書くほどのことでもないのでスルーして,ここしばらくの近況報告をば。


22 日 (火)
アデレードの最終日は,Coopers のビール工場見学へ。


平日ということもあったんだろうが,見学者は僕 1 人のみで,担当の兄ちゃんとマンツーマン。そのせいか雑談しながら,普段見せてもらえないところを見せてもらったりできて良かった。見学後の試飲も,ここで作っているビール全 11 種類を呑むことができた。本当は 12 種類だが,low carb ビールは,呑むか聞かれたので断った。そしたら兄ちゃん「オレもこれは呑まん」だってよ。アンタが言っちゃいかん。正直なのはいいけど。呑んだ中では特に vintage の年代が違う 2 種類を呑み比べられたのが収穫。ここのビールはオーストラリアではどこに行っても呑めるほどメジャーだが,中には出来のいいものもあるので,他の大手のビール会社と比べると,侮れない面もあると思う。


23 日 (水)
前夜にパースに移動し,この日がパース初日。パースは 15 年ぶりの訪問。今回の滞在中,初の西オーストラリアだが,これでこの 1 年間で,オーストラリアのすべての州・地域を廻ったことになる。この日は市内のアートギャラリーやら造幣局やらを見て回ったが,市内を流れるスワン川に面したところに The Old Brewery というビール醸造所があるということで,当たり前のようにそこを訪問。


5 種類あるバリエーションの中から Wheat,Brown Ale,Pale Ale の 3 杯をいただく。Wheat はバナナやクローヴの香りが楽しめる南ドイツ伝統のスタイル。Brown はナッツやビスケットのようなモルトアロマが支配的なエールで,英国伝統だと思うが,ここオーストラリアでも多く呑めるタイプ。Pale Ale は,フルーティなアロマとしっかりした苦味が特徴で,どちらかというとアメリカンタイプのエールだと思う。いずれも平均点以上のクオリティだと見たが,僕の持っている文献には出ていないブルワリーなので,ここで発見できて良かった。やっぱり現地に足を運ぶと思いがけない出会いがあるもんだ。


24 日 (木)
パース 2 日目は,フェリーでフリーマントルの街へ行き,ここで 1 日過ごした。まずは,比較的メジャーな地ビール Little Creatures の本拠地へ行き,前にも呑んだシングルバッチの East Kent Goldings Ale を呑む。その後,フリーマントル監獄などを見学し,夕方,もう一つのブルワリーパブ The Monk Brewery を訪問。ここでは,テイスティングトレイでレギュラーの 6 種類のビールをすべて試飲。


左からケルシュ,マイルド,ウィート,ラオホ,ペール,ポーターと言われたんだが,呑んでみると,左から 3 番目と右から 2 番目のビールがどう考えても逆っぽかったので,店員を呼んで指摘。で,やっぱり兄ちゃんの置き間違えであることが判明。色から考えても右から 2 番目はウィートっぽいし,香りを嗅いだ時点で明らかに違いがわかる。だまされちゃいかんのだ。その後,この店の向かいにも良さげなパブがあったので,そこに突入すると,世界中のビールが 40 種類ほど置いてある名物パブだった。その名を Sail and Anchor という。で,ここのフラグシップビールの Sail & Anchor IPA と Brass Monkey Stout をいただく。前者はアプリコットやブーケを思わせる華やかな香りと長く尾を引く強い苦みに特徴がある複雑なペールエール,後者はチョコやバニラの香りとエスプレッソのような苦味が特徴のオートミールスタウト。どちらも上出来。The Monk の後,すぐに帰らずに寄り道をした自分を自分でほめてあげたいと思った。ホントに。ちょっと自分の嗅覚に自信を持ったのだった。


25 日 (金)
さて,パースに来てから毎日呑み歩いているわけだが,この日は究極。パースから車で 30 分ほどの位置にあるスワンバレーというワイナリーで有名な地域へのツアーに参加。ただし,ワイナリーツアーではない。スワンバレーにはワイナリーだけでなくブルワリーもいくつかあるので,そこを廻るという Beer Nuts Brewery Tour というのに参加した。


廻ったブルワリーは Feral,Ironbark,Elmar's in the Valley,Duckstein の 4 箇所。特に Feral は,メルボルンのパブでも White Ale や Hop Hog IPA,それに新作の India Black Ale などを呑んで感銘を受けたブルワリーだったので,ここを訪れたいがためにこのツアーを探し当てたようなもの。ツアーガイドの Martin さんがまた気さくな人で,7 人という少人数でのツアーであることもあり,楽しかった。ツアーで撮った写真を後日メールで送ってくれるというサービス付き。まぁ,呑んでる時の写真は自分じゃあんまり見たくないんだがね。というわけで,3 日間呑み通したパースから夜の便でメルボルンへ帰り,僕のオーストラリア滞在もいよいよカウントダウンに入ったわけである。


26 日 (土) ・ 27 日 (日)
週末の 2 日間は,いずれも午前中から昼にかけて用があったのだが,午後からは F1 のオーストラリア GP を観てきた。バーレーンの動乱で思いがけず今年の開幕戦になったこともあり,世界からも注目されているレース。コースも一周 5km 以上に及ぶアルバートパークの湖畔を回る美しい一般道コース。レーサーの評判も高いらしい。ここ最近のスポーツイベントではどこもそうだが,ここでもフェラーリなど一部のチームがシャシーに「ガンバレ日本」のメッセージを描くなどして日本の復興への祈りを捧げていた。日本人ドライバーを擁するザウバーは言わずもがな,だけれどね。


日曜の決勝レース前には黙とうも行なわれた。僕の買ったチケットは週末の 2 日間共通の General Admission に,サーキット横の Music Zone でのライヴイベント "Sidetracked" も観られるというもの。スタンドでレースを観ることはできないが,この Music Zone が,ホームストレート直前の最後の鋭角コーナーに面しているので,フェンス越しにかぶりつきで観戦することができて,それなりに見応えはあった。帰ってきてから,ザウバー勢が失格になっていたのを知って唖然としたけれど…。ライヴの方は,土曜夜はボク的には鉄板の Birds of Tokyo,日曜夜の大トリは,メルボルン出身としては現役で一番の出世頭であろう The Living End。ロカビリーにも影響を受けたタイトなパンクロックを聞かせるバンドだが,さすがご当地ということで,若い層からオッサンまで全員が大合唱していたのにはちょっと面喰った。


というわけで,遊び倒したこの一週間。僕のオーストラリア在外生活も残り実質あと 3 日。この 3 日間には若干仕事もあるので,そっちもキチンと締めないばね。

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