2010年11月30日火曜日

タダ働き

僕の取得した 419 ビザは,客員研究員ビザ (Visiting Academics Visa) というもので,大学等で共同研究をするためのもの。ただし,条件として,訪問先の大学等からは一切報酬を得てはいけないことになっている。

Udaya さんの暗号の授業で 1 回だけゲストスピーカーとして話をさせてもらった。まぁ,これは授業というより講演って感じだった。で,この授業,修士の学生が対象なんだが,週に 3 コマあって,2 コマは通常の座学の授業。残りの 1 コマが演習で,学生は授業の内容に基づいた演習や調査,研究を行ない,期末にレポートとしてまとめて提出する。テーマは各学生が授業で学んだトピックスから自由に選ぶことができるんだが,僕が話した回(ステガノグラフィ)に関するテーマを選んだ学生が 2 人いたらしい。

ということで,昨日,この 2 人のレポートの採点を頼まれた…うーん,これってタダ働きだよなぁ。

まぁ,でも,海外の大学で学生の成績つけるなんてのも,経験かな?と思ってポジティブに考えて,目を通したんだが,評価が結構めんどうくさい。評価項目が細かく分かれていて,全部は覚えてないので書けないけれども,たとえば,レポート全体の構成力 (organization) だったり,議論の一貫性 (consistency) だったり,参考文献の適切性だったり,と,ジャーナルの論文査読に似た感じ。それをそれぞれ 10 点満点で付けて,トータルで評価するということ。ちなみに,この演習の成績は,レポートが 80% で,それに先立つプレゼンが 20% ということだ。

日本でも成績基準を含めたシラバスを公開して,学生に十分説明する,ってのが今や普通になっているけど,ここも同じ。というか,学科としてある程度統一した基準を持っているみたいだから,日本よりも厳格な気がする。

とにもかくにも,一応採点結果は渡してきた。ただ,この 2 人以外の学生のレポートやそのレベルがわからないので,どういう基準でそういう点数をつけたか,ってことを説明するのがとても面倒だった。自分一人で全部見れば,ある程度一貫性のある採点ができると思うんだけどさ。もちろん,全員分なんて見る気はさらさらないわけだけどね。というわけで,Udaya さんには,僕なりの基準を説明して,後は他とのバランスを取ってね,つって,お任せしてきました。

…なんかちょっとウチの専攻科生の成績を付けてるような錯覚に陥った…

明日からまた頭を切り替えよう。

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